『原色牧野植物大図鑑』などの学術書を引取りに伺いました。

千葉県印西市のお客様よりお電話を頂き、出張買い取りに伺いました。

今回のお客様は、住居のリフォームに伴い整理をしていた時に不要になった蔵書の処分のご相談を頂きました。
3年ほど前まで小学校の先生をされていたとのことでかなりの蔵書量で専門的な書籍も多かった為、しっかり査定してもらいたいとのご希望から当店の買取査定を選んで頂きました。

その中で今回ご紹介する書籍は、『原色牧野植物大図鑑』です。

この書籍の特徴は正確なカラーイラストで、写真では分かりづらい部分も図解され、直接手にして調べることの出来ない植物など理解しやすいと思います。
お客様はこの図鑑で植物の勉強をされ、遠足などの課外授業の時の生徒たちからの植物の質問に備えていたそうです。
お客様自身は、聞かれたときにわからないのはかっこがつかないから勉強していただけだと謙遜しておりましたが、思い返せば小学校の頃の先生に植物のことを色々教えて貰っていたのは、陰でこんな努力を先生がしていたんだと思うとありがたかったなと思います。

また、この図鑑は学術的な面だけでなくイラストが美しいことも人気の要因のひとつで、丁寧に描かれた植物のイラストはついつい見入ってしまい時間を忘れてしまうほどで、図鑑としてだけでなく画集のような感覚で読んでみるのも面白いのかもしれません。

原色の名を冠するだけあり、図鑑の作成の際にはカラー写真を用いる場合とは異なり、ひとつずつ精密に彩色し、さらに製版や印刷の段階でも入念な色調整を施すなど、膨大な時間と費用をかけたそうです。
どれだけの時間を費やしたことか、本当に大変な作業であったと感服するばかりです。

現在でも、改訂版やコンパクト版などで刊行され続けている、植物図鑑の大ロングセラーなのも納得の書籍です。