『古川ロッパ昭和日記 全4巻』 などを買い取りさせて頂きました。
買取品目 | |
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エッセイ | |
買取方法 | 出張買取 |
お住まい | 茨城県 鹿嶋市 |
※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。
スタッフからのコメント
茨城県鹿嶋市のお客様より買取査定のご依頼を頂き、出張買取にお伺い致しました。
今回のお客様は、小説などの文芸書の他に、文庫本や新書などもジャンルを問わず幅広くお持ちで、異なるジャンルでもまとめて買取可能な古書店をお探しになり、当店の買取査定を選んでいただいたそうです。
実際に蔵書を拝見すると、小説も純文学からエンタメ、時代小説など多岐にわたるジャンルをお持ちでした。
他にも、趣味の本やエッセイなども併せて査定させて頂きました。
その中から、今回買取り致しました書籍でご紹介するのは『古川ロッパ昭和日記』です。
『古川ロッパ昭和日記』は、1930年代に活躍した日本の代表的コメディアン「古川ロッパ」が遺した日記を、ロッパの死後に放送作家の滝大作の監修のもと、戦前篇・戦中篇・戦後篇・晩年篇の4冊にまとめられ晶文社から刊行された書籍です。
類まれな日記魔だったロッパは、一日分が大学ノートに2~4ページに万年筆を裏返しに使って書いた細かい字でびっしり記され、一日たりと付け落ちた日がないそうです。
内容は、自身の日常生活はもちろん、美食の記録、映画や演劇・読書の感想など多岐に渡り、また交友のあった菊池寛や谷崎潤一郎など当時の大スターとの交流なども綴られ、黎明期の浅草の風俗や興業の舞台裏などを知れる貴重な記録となっています。
1942年から1945年の戦時下の日記では、時局に対する批判なども細かく記してあり、昭和の戦前期から戦後にかけての時代風俗を知る貴重な資料でもあります。
ロッパは日記を戦火から守るために防空壕に入れますが、その前後から日記そのものへの記述が多くなり「日記をつけている瞬間が天国だということを知っているのは僕だけだ。」(1945年2月12日)と日記への思い入れを記しています。
その姿勢は最晩年まで途切れず「日記は俺の情熱、そして業」(1960年12月4日)と記しています。
そんな昭和の時代を知れる貴重な書籍ですが、昭和を代表する喜劇役者であるロッパの書いた文章はただただ面白く、かなりのボリュームのある書籍ですがスラスラと読めるので、単純に読み物としても楽しめる書籍です。
この作品の一部は青空文庫でも読めますので、興味のある方は一度読んでみてはいかがでしょうか。
当店では、文芸小説の他にもエッセイなども買取可能ですので、お気軽にご相談ください!