『完訳 水滸伝 全10巻セット』を買取致しました。
買取品目 | |
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小説 | |
買取方法 | 宅配買取 |
お住まい | 神奈川県 横浜市鶴見区 |
最寄り駅 | 鶴見 |
※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。
スタッフからのコメント
神奈川県横浜市鶴見区のお客様より、宅配買取で書籍を買取致しました。
今回のお客様は、手狭になった本棚の整理の為に、蔵書の処分を当店にご相談くださいました。
メールでのお問い合わせの際に聞いた蔵書の内容は、国内外の文芸書や全集などとのことでした。
ただ全集の買取は、シリーズによっては古書市場に在庫が溢れていて、買取をお断りせざるを得ない場合があります。
その為、宅配買取をご利用しての査定の場合は、お客様にご迷惑をお掛けしないため、あらかじめメールでお写真を添付して頂き、内容や状態を確認してから査定のご案内をしております。
今回も、事前にメールで画像を頂き、書籍の内容と状態を確認し、その後買取希望の書籍を送って頂きました。
その中から、今回ご紹介する書籍は『完訳 水滸伝 全10巻セット』です。
本書は、日本の中国文学者の吉川幸次郎と清水茂が翻訳を担当した旧岩波文庫版『水滸伝 全13冊』を、表記を新字体・新かなづかいに改めて、近世中国語研究の成果も踏まえ、正確で読みやすい決定版として1995年から96年にかけて発行された書籍です。
旧岩波文庫版は、1947年に刊行が開始されましたが、途中吉川幸次郎が亡くなられ刊行が難航しましたが、後に清水茂が翻訳を引き継ぎ、約半世紀を経てようやく完成した大作となっています。
「水滸伝」は、「西遊記」「三国志演義」「金瓶梅」とともに、「四大奇書」に数えられ、日本でも高い人気の作品です。
物語は、史実や実在の人物を基に講談などで伝えられるうちに、様々な架空のエピソードが織り込まれたものを、後に小説としてまとめ上げられ成立しました。
また、成立年代やストーリーの展開による違いで、100回(話)本・120回本・70回本と、様々な版が存在するのも特徴となっています。
日本では、翻訳の他にも、原典を題材にした小説作品を、吉川英治が『新・水滸伝』を、北方謙三が『北方謙三 水滸伝』などを発表していたり、また横山光輝のマンガ作品やゲームにもなっており、様々な楽しみ方があり、親しまれています。
今回お譲りして頂いたものは、最も古い型の百回構成の翻訳で、オリジナルの水滸伝を読むなら本書といわれています。
小説版と比べると、少し読みにくく慣れるまでは苦労しますが、臨場感や中国語の持つ独特のリズム感などを踏襲しているため、慣れてくるとどんどん内容に引き込まれる魅力があります。
水滸伝は、様々な版があるためどれを読めば良いか迷いますが、とりあえずこれを読んでおけば間違いないです!
108人の盗賊が中心のストーリーのため、内容は現代では考えられない残酷で荒唐無稽なところもありますが、汚職や不正に立ち向かう姿は痛快でスカッとします!
夏の長期休暇を利用して、こんな大作に挑戦するのも良いかもしれませんね。