『英国のスリップウェア』を買取致しました。
買取品目 | |
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美術書 | |
買取方法 | 宅配買取 |
お住まい | 茨城県 鹿嶋市 |
最寄り駅 | 鹿島神宮 |
※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。
スタッフからのコメント
茨城県鹿嶋市にお住いのお客様より、書籍を買取致しました。
今回のお客様は、久しく読まなくなって不要になってしまった書籍の処分に、当店の宅配便を利用しての買取査定のご相談を頂きました。
読書の他に、骨董品の収集が趣味とのことで、査定を希望されている書籍は美術関連の書籍も多く、希少な書籍も含まれていて集めるのに苦労したので、しっかりと査定したうえで金額を提示して欲しいとのご要望でした。
実際に送って頂きました書籍は、図録など限定販売の希少な書籍もいくつも含まれており、本当に苦労して集められたのが伺われるお品ばかりでしたので、いつも以上に気合を入れて査定させて頂きました٩(。•̀ω•́。)و
そのおかげか、お客様には買取金額に満足して頂け、当店も貴重な書籍の数々をお譲りして頂け、有難い買取でした
今回買取しました書籍の中からご紹介する一冊は、『英国のスリップウェア』です。
本書は、2003年に大阪日本民芸館より発行された、名前の通りイギリスで作られたスリップウェアの魅力を紹介した書籍です。
「スリップウェア」はあまり馴染みが無く、ご存じでない方も多いのではないでしょうか。
恥ずかしながら、私自身もこの仕事で骨董品の買取のご相談を頂くようになってから、初めて聞きました。
「スリップウェア」とは、ヨーロッパなど世界各地でみられた古い時代の陶器の一種で、器の表面に「スリップ」と呼ばれる化粧土で装飾する方法がその特徴です。
その歴史は古く、起源は新石器時代まで遡るとも言われていて、メソポタミア・エジプト・中国文明を経て、ローマ帝国時代の器にもその技法が見られます。
のちに、英国で独自の発展を遂げ、飾り皿から普段使いの食器など様々な器に見られましたが、産業革命の波とともに姿を消していきました。
しかし、日本での大正時代の民藝ブームによりその魅力が見直され、民藝運動家の柳宗悦、陶芸家の河合寛次郎などの作品や民藝運動に強い影響を与えました。
現在、日本で「スリップウェア」と呼ばれている器は、17世紀以降のイギリスのものがその原点をなっています。
大正時代の日本の民藝運動の創始者たちがその魅力にハマり、一度は絶えてしまった陶器を再現するためにエネルギーを注ぎ、それが現代のスリップウェア作家に続いているのをみると、すごくロマンを感じます!
日本で陶磁器というと、壺や大皿など鑑賞をメインとした作品のイメージが強いですが、スリップウェアのような、食器など実用的な器として発展している作品もまた魅力的ですね
みつばち書店では、陶器などの少しマニアックなものの美術書なども取り扱いしておりますので、お持ちの書籍の処分をご検討中の方はお気軽にご相談ください!