『寂庵法話集全11巻+特別盤』ほか、CD・書籍など多数お譲り頂きました。

千葉県船橋市のお客様よりご依頼を頂き、出張買取に伺って参りました。

今回のお客様はお部屋の整理ということで、単行本や文庫本の書籍の他に、CDなど多種さまざまな物を査定させて頂きました。
CDも音楽CDだけでなく、落語の公演を収録したものや法話集などのめずらしいものが含まれていました。

その中から今回ご紹介するのは『寂庵法話集全11巻+特別盤』です。

『寂庵法話集全11巻+特別盤』は、作家としても人気の尼僧瀬戸内寂聴さんの法話集です。
「法話」とは、仏教において使用されている言葉で、僧侶や住職が聴衆の前で話をすることを意味します。
著名な方の法話は、書籍やCDなどになっていて手軽に内容を知れるようになっていますが、瀬戸内寂聴さんの法話は特に人気が高いです。
そんな寂聴さんの法話を、死・愛・老いなど様々なテーマに分けられ収録されている法話集です。

瀬戸内寂聴さんは、1956年に作家デビューし不倫など恋愛のタブーを描いた作品は賛否両論ありましたが、女性の心情の描き方は多くの共感を呼び人気作家となります。
1973年には出家をし尼僧となり、1974年に京都・嵯峨野に「曼陀羅山 寂庵」と名付けた庵に住むようになります。
現在は作家よりも僧侶としてのイメージの方が強く、月一回の「法話の会」は大変な人気で、前もって往復はがきで申し込み、当選しなければお話を伺えないようです。
現在は、そういった行事もすべて中止となっておりますが、こういったCDなどで貴重なお話を聴けるのはありがたいですね。

彼女自身、どろどろの恋愛、俗世的な部分を体験したあとでの出家だからこそ型にはまった説法ではなく、説得力があり大衆の心をつかんでいるのかもしれません。
私たちはお坊さんにどこか清廉で浮世離れしているイメージを持ちがちですが、そんなイメージからはかけ離れているすごく人間臭い寂聴さんならではの言葉には、悩める人たちを救い、明るい方向へ導けるパワーがあり、ある意味すごく僧侶らしいのかもしれませんね。
先月に99歳になられたそうですが、今もパワフルで優しく明るい、そして可愛らしさも持つ素敵な女性だと思います。

当店では、書籍の他にもCDの買取もさせて頂いておりますので、お気軽にご相談ください！