『片岡敏郎 スモカ広告全集』を買取りしました。
買取品目 | |
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デザイン書 | |
買取方法 | 宅配買取 |
お住まい | 東京都 千代田区 大手町 |
最寄り駅 | 大手町 |
※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。
スタッフからのコメント
東京都にお住いのお客様よりご依頼を頂き、書籍を買取りしました。
今回のお客様は、過去に収集してきた書籍の処分をご検討中とのことで、当店に査定のご相談をくださいました。
査定をご希望の書籍は、小説などの文芸書が中心とのことでしたので、今回は事前にメールで画像を送って頂き、簡単な内容と状態を確認したうえで、宅配便を利用しての査定をご案内させて頂きました。
当店に送って頂き、実際に拝見しました書籍の中には、デザイン関連の書籍が何冊か含まれていましたが、その中から今回面白いなと思いご紹介したい一冊は『片岡敏郎 スモカ広告全集』です。
本書は、戦前に活躍したコピーライターの片岡敏郎が手掛けた「スモカ歯磨」の広告を収録した全集です。
たばこのヤニ取り歯磨き粉として1925年に発売された「スモカ歯磨」は、当時としては珍しい缶入りの高級歯磨き粉として注目されました。
「タバコのみの歯磨スモカ」のキャッチフレーズで、当時の日刊紙に片岡敏郎の手による公告が毎日のように掲載され話題になり、爆発的な売上げを記録したそうです。
膨大な数の広告を収録しているため、1000ページを超えるボリュームは圧巻です
今回は、外函に加え付録の小冊子もセットの完品でしたので高く評価をさせて頂きました。
この広告を手掛けた片岡敏郎は、1913年に日本電報通信社(現:電通)に入社し、森永製菓やサントリー(当時は壽屋)の広告などでヒットを飛ばした、日本のコピーライティングの祖と言われていますが、あまり知名度は高くないかもしれません。
手掛けた仕事のひとつで、1922年当時「日本初のヌードポスター」として話題となった「赤玉ポートワイン」の広告を企画したひとりといえば、ピンとくる方も居るのではないでしょうか。
しかし、1940年に日増しに強くなる戦時色に難を示し、新聞上で自由に広告文案を創作出来ないとして廃業広告を出し、その後1945年には亡くなっていて、少し不遇な最期だったかもしれません。
ただ、その型にはまらない自由な発想から生まれる広告案は、今では常識となっている広告にエンターテインメント性を持たせた人物として現在でも影響を残しています。
本書は、現在活躍している多くの日本人コピーライターの元祖ともいえる片岡敏郎の業績を知れる、貴重な書籍なのではないでしょうか。
みつばち書店では、少しマニアックな書籍でも丁寧に査定し買取金額をご提示させて頂きますので、そんな書籍の処分をお考えの方は是非当店へご相談をください!