『みすず書房 現代史資料』を買取しました。

千葉県習志野市にお住まいのお客様のお宅へ、書籍の買取にお邪魔しました。

今回のお客様は、数年前に亡くなられたお父様の遺された書籍の買取をお願いしたいと、当店にご連絡を下さいました。
お父様は歴史がお好きだったとのことで、買取希望の書籍は歴史小説や時代小説の文芸作品の他に、歴史史料などの専門書もいくつかあり、自分では価値がよくわからないのでしっかりと査定して買い取ってもらいたいとのことでした。

冊数も多いと聞いておりましたので、今回は感染症対策に気をつけながらスタッフの数を増やして、いつもより多めの梱包材を持ってお邪魔させて頂きました└(　’ω’　)┘

実際に拝見しました蔵書は、発行から年数が経った書籍が多く、中には50年以上前に発行されたお品も含まれていました。
事前のお話のとおり文芸書が中心で、昭和から平成初期にかけて発行されていた歴史小説や時代小説の人気シリーズがかなりの冊数ありました。

小説作品の他には史料などの専門的な書籍もいくつか含まれていて、その中から今回ご紹介するお品は『現代史資料』です。

本書は、みすず書房から刊行された日本現代史の資料を収録・編纂した資料集で、1962年刊行の第1巻『ゾルゲ事件』から長い年月をかけて発行されました。
シリーズは全45巻・別巻1巻で構成されていて、戦前から戦中にかけての日本を知る上で重要な資料が多く収録されています。

今回はシリーズの中の一部から、「朝鮮 6巻」「国家主義運動 3巻」「日中戦争 5巻」「社会主義運動 7巻」の計21冊をお譲りして頂きました。
発行から年数が経っていることもあり、外函にヤケとシミが目立ちましたが、書籍本体は比較的きれいで通読には問題がなかったです。

付属の月報もしっかりと揃っていたこともあり、今回は高く評価させて頂きました。

収録されている資料は、報告書、調書、声明書などがあり、戦中の資料ということもありその殆どが国家の極秘扱いの資料で、収集にはかなり苦労があったそうです。
しかし、その分当時の日本のリアルな様子が伺われるとても興味深い資料集となっています。

かなりマニアックな内容で一般の方にはあまり需要がないかもしれませんが、発行元のみすず書房は主要な刊行物として本シリーズを紹介していて、現在でもオンデマンド版として受注生産を受け付けているなど、今なお読まれ続けている作品です

みつばち書店では、刊行から年数が経っている書籍も丁寧に査定して買取させて頂きます。
発行年代によって買取の可否は判断していませんので、古い本だからと諦めてしまう前にまずは一度当店までお気軽にご相談下さい！