図録『近代日本画に見る美人画名作展』を買取しました。
買取品目 | |
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図録、画集 | |
買取方法 | 出張買取 |
お住まい | 茨城県 行方市 |
最寄り駅 | 潮来 |
※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。
スタッフからのコメント
茨城県行方市にお住いのお客様からご依頼を頂き、書籍の買取をしました。
今回のお客様は、趣味の美術館巡りで集めた展覧会図録の数が多くなり、少し数を減らそうと考え当店の買取査定にご相談を下さいました。
図録以外にも、画集などの大判の書籍も引き取ってもらいたいとのご希望でしたので、今回は感染症対策を万全にして、ご自宅へお邪魔して査定させて頂きました。
展覧会図録は、名前の通り展覧会が開催されている美術館や博物館などの会場でないと購入が出来ないことが多く、開催期間中のみの販売で希少価値が高くなっているお品ですと古書市場でも需要が高くなることもあり、根強い人気のあるジャンルです。
古書店によっては、バーコードが無い書籍は買取が出来ない場合もありますが、当店では問題なく取り扱いが可能ですので、お気軽にご相談下さい
今回の買取でお譲りして頂いた書籍の中から、ご紹介する一冊は『近代日本画に見る美人画名作展』の展覧会図録です。
本書は、平成10年に茨城県天心記念五浦美術館で開催された美術展の展覧会図録で、美術品の蒐集家として有名な実業家・福富太郎の絵画コレクションから、明治以降に制作された美人画を紹介した展覧会の図録です。
上村松園の名作「よそほい」の他、鏑木清方、竹久夢二、伊東深水らの作品が多数収録されています。
こちらのコレクションを収集した福富太郎は、東京オリンピックの好景気を背景に、全国にキャバレーを展開して「キャバレー王」の異名をとった実業家です。
その一方で、美術品の収集にも熱中し、著名な作家の作品だけでなく、美術史上では未評価の作家の作品でも自身が気に入った作品を求めてそれらに関する資料なども集め、美術に関する文筆も積極的に発表しました。
その結果、近代の作家の作品の再評価の際や、時代を振り返る展覧会において欠かせない重要な作品を数多く収蔵することになり、日本の近代美術の展覧会に福富コレクションから数多く貸し出されることになるなど、そのコレクションの質と、福富太郎の見識の高さが伺われます。
芸術の秋で美術館巡りなども良い季節ですが、最近はなかなか直接足を運ぶことも難しいかもしれないので、こういった図録などを観てお家で作品を楽しむのもいいのかもしれませんね