『高垣眸全集 全4巻セット』をお譲りして頂きました。

東京都墨田区にお住いのお客様より、書籍をお譲りして頂きました。

今回、買取査定のご依頼をくださったお客様は、読まなくなった書籍をまとめて処分したいと、当店の買取査定にご相談をくださいました。
査定を希望された書籍は、国内の作家の文芸作品が中心で、お客様はご家族揃って読書がお好きでジャンルも発行年代も幅広いとのことでした

今回は事前にメールで書籍の画像を送って頂き、簡単に内容と状態や冊数を確認した上で、宅配便を利用しての査定のご案内をさせて頂きました。

実際に送って頂きました蔵書は、通常の文芸書の他に作家全集のシリーズもいくつか含まれていました。
どの作品もほぼ全巻揃っていて、函入の作品がほとんどで状態も良好だったため高く評価させて頂きました。

今回お譲りして頂いた書籍の中から、ご紹介する作品は『高垣眸全集 全4巻セット』です。

本シリーズは、昭和45・46年に桃源社から発行された児童文学作家の高垣眸の全集です。

今回は付属の月報も揃ってお譲りして頂けたため、高く評価しました

高垣眸は、戦前から戦後にかけて活躍した児童文学作家で、新国劇の文芸部員を経て教師として働きながら少年向けの冒険小説を執筆してデビューしました。
従来の童話とは異なる面白さと、破天荒なストーリーのなかに教育者ならではの人としての道なども説いた作風で当時の子供達を熱中させました。

また、演劇出身なこともあり会話も生彩に富んでいて、1935年に発表した『怪傑黒頭巾』が時を経て1976年にNHKの少年ドラマシリーズで実写化されるなど、少年読み物に新しい時代を生み出しました。

多くの作品が昭和初期から戦後まもなくに発表されたこともあり、現在ではあまり知名度が高くないかもしれませんが、今読んでもハラハラドキドキのストーリーは面白く、子供向けでありながら時代考証がしっかりされている時代小説は大人が読んでも楽しめる作品となっています。

この全集は、そんな高垣眸のデビュー作『龍神丸』を含む初期の名作を楽しめる入門にはうってつけの全集となっています

全集などのセット作品は本棚のスペースを取りがちで処分を検討される方が多いと思います。
みつばち書店では、そんな書籍も丁寧に査定して買取させて頂きますので、まずは一度お気軽にお問い合わせください！