『抱一派花鳥画譜 6冊セット』をまとめて買取しました。

神奈川県厚木市にお住いのお客様からのご依頼で、書籍を宅配買取させて頂きました。

今回ご依頼をくださったお客様は、過去に買い集めてきた美術関連の書籍の処分を検討していて、買取査定をお願いしたいとお問い合わせをくださいました。
冊数はそれほど多くないけど、画集などの大判の書籍が多いとのことで、今回はメールで送って頂いた書籍の画像から当店での対応が可能でしたので、宅配便を利用しての査定をご案内致しました。

送って頂いた書籍は、年代もジャンルも幅広い美術書で、その中でも日本画家の作品集が比較的多くありました。
査定の結果をお伝えすると、「想定していた以上の買取金額で、みつばち書店に頼んで良かった」と嬉しいお言葉を頂けました

今回買取しました書籍の中から、私が気になったご紹介したい作品は『抱一派花鳥画譜』です。

こちらの作品は、1978～80年にかけて紫紅社から刊行された画集で、日本画の一派「抱一派」の作品がまとめられています。
今回は、全5巻と別巻の計6冊をセットでお譲りして頂きました。

全巻が輸送函に入って保管されていたこともあり、書籍本体はかなりコンディションが良く、作品の鑑賞に問題なかったため高評価で買取させて頂きました。

「抱一派」とは前述のとおり日本画の一派を指し、江戸時代後期の絵師・酒井抱一やその弟子鈴木其一などにより形成された一派で、尾形光琳に私淑した抱一が光琳の華麗な装飾性をさらに追及した作品が特徴だそうです。

安土桃山時代から江戸初期に活躍した本阿弥光悦と俵屋宗達に始まり、尾形光琳の作風を継承した「琳派」と呼ばれるグループは、江戸時代後期に活躍した酒井抱一が定着させ、現代まで受け継がれてきたと言われています。

その華やかな色彩と洗練された構図は、日本のみならずヨーロッパの印象派にも影響を与え、またデザイン性の高さから工芸作品への応用もみられ、今や世界中の美術ファンを魅了するほどになっています。

そんな琳派を代表する画家の酒井抱一などの作品をまとめた本シリーズは、日本画のみならず海外の美術作品が好きな方でも楽しめる内容になっているのではないでしょうか。

今回は、この他にもいくつも貴重な書籍をお譲りして頂きました。
みつばち書店では、画集などの美術書の買取にも力を入れておりますので、お気軽にお問い合わせください！