竹久　夢二 作品買取

1884年（明治17年）9月16日ー1934年（昭和9年）9月1日　岡山県出身
画家・詩人

「夢二式美人」といわれる、独特の情感をたたえた美人画のスタイルを確立した、大正ロマンを代表する画家です。

竹久夢二は、1884年に岡山県邑久郡本庄村（現：岡山県瀬戸内市邑久町本庄）に代々酒造業を営む家に次男として生まれました。

1900年に、父が家業の酒屋をたたみ、福岡県の八幡製鉄所に働き始めたため福岡に転居しましたが、翌年17歳に家出をして単身上京します。

1902年に早稲田実業学校に入学し、スケッチを『読売新聞』に投書し始めます。
1905年に同校の専攻科に進学し、同年に『中学世界』に応募したコマ絵『筒井筒』が第一等入選します。
このときに初めて「夢二」の画号を名乗り始めます。

以後、童話雑誌『少年文庫』の挿絵などを担当し、1909年に最初の著作『夢二画集　春の巻』を刊行し、ベストセラーとなります。

その後も創作を続け、1914年には日本橋呉服町に、夢二デザインの小間物を扱う「港屋絵草紙店」を開店します。

また、夢二は恋愛遍歴にも数々の評伝があり、特に岸たまき、笠井彦乃、お葉の三人は創作に大きな影響を与えたといわれしばしば取沙汰されます。

岸たまきは、夢二の生涯のうちで唯一戸籍に入り、三人の息子の母になり、「夢二式美人画」は「大いなる眼の殊に美しき人」といわれたたまきをモデルに生まれました。
「港屋絵草紙店」の女店主を務めるなどしていましたが、性格の不一致などから離婚し、その後数年間にわたり同居と別居を繰り返しました。

笠井彦乃は、元は夢二のファンであり、絵を習いたいと「港屋絵草紙店」を訪問し出会い、交際を始めます。
彦乃は夢二にとって「最愛のひと」であり「永遠のひと」といわれましたが、結核に倒れわずか25歳で生涯を閉じました。
1924年に新聞小説として発表した『秘薬紫雪』は夢二と彦乃がモデルになっています。

お葉は、東京美術学校のモデルとして、藤島武二や伊藤晴雨などのモデルを務めたあと、彦乃と別れ絵筆をとれないほど落胆していた夢二を気遣う友人たちの紹介によって、夢二の作品のモデルになり、その後同棲を始めます。
夢二好みの立ち居振る舞いを身につけた彼女は、夢二の絵から飛び出してきたような美人といわれました。
しかし、彦乃の面影を追い求める夢二との恋に悩んだ末に自殺未遂をはかり夢二と離れ養生し、その後一度は夢二の元に戻りましたが悩みは去らず、別れを決意しました。

夢二の仕事の領域は画家だけにとどまらず、雑誌の表紙や広告、日用品のデザインなども手掛け、今でいうイラストレーター・グラフィックデザイナーのような仕事の先駆けとなり、日本の近代グラフィックデザインの草分けの一人と言われています。

昭和に入ると、商業美術の先進地であるアメリカやヨーロッパに渡り、産業と美術の融合という理念も持ち、晩年には俗世からの隔離を目指した「榛名山美術研究所」の建設の構想を抱きましたが、帰国後に結核を患い、1934年に志半ばで死去しました。　49歳没

代表作に『黒船屋』など

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