寺山　修司 作品買取

1935年（昭和10年）12月10日ー1983年（昭和58年）5月4日　青森県出身
歌人・劇作家・詩人・俳人

歌人として、土俗性の追求の中に現代の人間の内部空白を探った前衛的な作品を発表し、また演劇分野の活動にも注力し、演劇実験室「天井桟敷」設立など前衛芸術の啓発を続け、今なお熱狂的なファンが多い昭和を代表するクリエーターの一人です。

寺山修司は、1935年に青森県弘前市に生まれました。
幼い頃に青森大空襲を経験し母とともに焼け出され、父は出征先で戦病死するなどし、親戚の家を転々として多感な少年時代を複雑な家庭環境で過ごしました。

1948年に中学に入学。2年生のころに句作していた友人の影響から俳句にのめり込み、文芸部へ入部し俳句や詩、童話を学校新聞で発表しました。

1951年、青森県立青森高校へ入学し、新聞部と文芸部に入部します。
高校在学中に俳句改革運動を全国へ呼びかけ、10代の全国的な句誌『牧羊神』を創刊しました。

1954年、早稲田大学文学科に入学、早稲田大学短歌会に入会します。
同時期に歌人・中城ふみ子の短歌に刺激され、短歌に熱を入れ始め、歌誌『短歌研究』へ応募した『チェホフ祭』が新人賞を受賞します。

歌人として評価を受けましたが、その冬に病を発症し長期入院に入り、大学は一年足らずで中退します。
5年の入院生活となりますがその間も作歌を続け、1958年に発表した『空には本』は衝撃と反響を呼び、前衛歌人としての地位を不動のものとしました。

1959年からは、親交のあった谷川俊太郎からの勧めでラジオドラマを書き始め、投稿作『中村一郎』が民放会長賞を受賞します。

以後は演劇分野に活動主力を移し、1967年には横尾忠則らと演劇実験室『天井桟敷』を設立。同年に発表した評論集『書を捨てよ、町へ出よう』を詩的自叙伝の演劇作品として公開し、劇団は他のアングラ劇団とともに小劇場ブームを巻き起こし、海外でも公演を行い高い評価を受けました。

1974年には自身が監督した映画『田園に死す』が文化庁芸術祭奨励新人賞、芸術選奨新人賞を受賞し、1976年には第26回ベルリン国際映画祭に審査員として招待され参加するなど精力的に活動しました。

演劇や映画が世界的に認められ始めた絶頂の時代でしたが、若い頃から悩ませ続けられていた病がここでも寺山を襲い、1979年に肝硬変を発症します。
それでも依頼された仕事は断らず、意識不明で倒れるまで創作活動を続けましたが、1983年、肝硬変のため入院、腹膜炎を併発し、5月4日に敗血症のため47歳の若さでこの世を去りました。

1960年代以降の大ブームとなったアングラ演劇の第一人者として多くの舞台俳優を育て、他界して40年ほどになる今なお日本のカルチャーに多くの影響を与え続けています。

代表作に歌集『空には本』、歌集『田園に死す』、評論『書を捨てよ、町に出よう』など

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