フョードル・ドストエフスキー 作品買取

1821年11月11日ー1881年2月9日　ロシア帝国出身
小説家・思想家

19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠で、以後の世界の文学に多大な影響を与えたロシアの小説家です。

フョードル・ドストエフスキーは、1821年にモスクワで生まれました。
父のミハイルは、貧民救済病院の医師で、病院の敷地内にある実家で育ちました。

17歳で、サンクトペテルブルク陸軍中央工兵学校に入学し、卒業後は工兵製図局に所属しますが、仕事が肌に合わなかったことから約1年で退職し、作家を志しました。

1846年、25歳で発表した処女小説『貧しき人々』は、批評家に「第二のゴーゴリ現る！」と絶賛され、華々しく作家デビューを果たしますが、続けて発表した『白夜』『二重人格』は酷評されました。

その後、ロマノフ王朝による帝政に反発し、次第に政治運動に目覚めていき、1849年に空想的社会主義サークルの一員として、官憲に逮捕されました。
死刑判決が出され、刑の執行直前までいきますが、皇帝から特赦が与えられて4年間のシベリア流刑となります。

この時期に経験した、死刑直前の囚人の気持ちやシベリアでの過酷な強制労働で精神がボロボロになり、心の救済を求め、その拠り所となったキリスト教に開眼し、無神論的社会主義者からキリスト教的人道主義者への思想的変化がありました。

服役後は軍隊勤務を経て、38歳でサンクトペテルブルクへの帰還が許されます。
40歳で兄とミハイルと月刊の文学政治雑誌『時代』を創刊し、シベリアでの囚人生活を克明に描写した『死の家の記録』や、苦悩と救済とテーマにした『虐げられた人々』を発表し、文壇に復帰しました。

43歳の頃に、『時代』が当局から発禁処分にされると、評論誌『世紀』を刊行し、同誌で『地下室の手記』を発表しますが、同年に妻と兄が相次いで亡くなり、残された債務によって極度の貧困に陥ります。

借金返済のため、出版社と無理な契約をして締切に追われる日々を送り、スケジュールの過密さから口述筆記で『罪と罰』『賭博者』を完成させます。
その後も、悪質な借金取りから逃れるため、ジュネーブやフィレンツェなど4年に渡り国外で過ごし、この期間に『白痴』『悪霊』などの著作を執筆しました。

1872年、52歳で『悪霊』を完成させると、同時期にロシアへ帰国し、ようやく作家として収入が増し生活が安定します。
1880年に作家人生の集大成となる『カラマーゾフの兄弟』を完成させますが、その数カ月後サンクトペテルブルクにて家族に看取られながら亡くなりました。59歳没

ロシア国内だけでなく、世界の文学にも影響を与え、日本でも文学者だけでなく、映画監督の黒澤明や漫画家の手塚治虫などが影響を公言しています。

代表作に『虐げられた人々』『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』など

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